2006.06.26 Monday
奈良県放火殺人事件について思うこと(長文)
彼は公立の小学校を出て、奈良の某名門校に入るわけですが
そこでは成績が今ひとつで、中間テストの結果が出るのを恐れて
こういった凶行に走ったという風に言われています。
この某名門校、よく知っておりますが
小学校の勉強だけでは入れるような学校ではありません。
この子は間違いなく小学生から毎日塾に通っていたと思われます。
丁度、我々の世代が小学生の頃は受験ブームでして、関西ではH学園などが
学校を休ませてまで塾に来させて問題になったこともありました。
実際に自分も小学校3年生から当時名門といわれた塾に入り、
小学校が終わるとすぐに塾へ。
そして9時過ぎまで塾で勉強して帰宅。だいたい週3回は塾。
夏休みなどは学校がないのでほぼ毎日でした。
(朝、塾に行って夜はテスト勉強と宿題)
残りの日も宿題はもちろんテストがあるので、
学校から帰ればそれをこなすので精一杯。
唯一の楽しみは休憩時に阪神戦をサンテレビでちょろっと見る程度。
勿論友人と遊ぶなんて論外でした。
(自分の場合はマンガは時間を決めてならOKでしたが)
この頃はまだ小学生だし、
「目標に向かって自主的に勉強する」なんてまずありえません。「親が強制的にやらせる」わけです。
今になって思えば「あのとき勉強していて良かったな」と思うこともあり、
親にも感謝はしてますが、当時の小学生の子供にはそんなのわかるわけがない。
本人は友達と遊びたいんだけど、親が「将来のため」といって塾に通わせる。
勉強しないと当然怒る。要は本人の意思ではなく、親が怖いから勉強するのです。
今回の事件の彼も小学校のときは学年で成績トップ。
別に小学校には勉強に熱心じゃない子供もいるのでそれだけ勉強すれば当然です。
しかし、中学受験をして名門といわれる進学校に入ると様子が変わってきます。
なぜならそういう学校には「小学校時代、天才とか神童とか言われていたヤツばっかりが集まるからです」
自分も経験しましたが、元優等生が感じる劣等感っていうのは
かなり精神的に参ります。
小学校時代は天才といわれてもてはやされた人間が
いきなり奈落の底に突き落とされるわけですから。
今回の事件の彼もそうだったんでしょう。
成績がのびない。そうすると親に叱られる。
叱られたくないから必死で勉強するけど他の子も同じなので
やはり順位がついてしまう。
そうすると順位の悪い子は親に怒られる。
特に私の通っていた学校の場合、中学→高校へ行くときに
中学3年生の成績の平均がある基準に達していないと高校へ進学できませんでした。毎年10人ぐらいの生徒が辞めて、別の高校を受験していました。
当時一つ間違えば当落線上であった自分は親共々必死に勉強した結果、
進学はできましたがストレスのせいか、持病が悪化して入院、
一時期ICUにも入る状態になって結局1年休学してしまいました。
今回の彼もそういうストレスを日々感じながら勉強し、
しかし結果はうまくいかない。
そして追い詰められて爆発したというところでしょう。
彼がやったことは当然、やってはいけないことだし認めはしないが、
彼が追い詰められた心情は自分も経験した部分なのでなんとなく理解できます。
ちなみにうちの高校の卒業生は大学で留年するやつがやたら多いのです。
なぜかというと名門大学合格がゴールになってしまっているのです。
原因としては中学高校時代に勉強ばかりして「遊び」を知らないのが1つ、
もう1つは勉強ばかりで社会勉強をする機会がないので自己管理ができない。
暴走して行くところまで行ってしまう。
私はセンター試験を失敗しまして、高校の友人たちと違う大学に入った。
しかし、この大学では公立高校からクラブ活動や遊びなどもしながら、真面目に勉強してきて入った学生が多かったため、「遊び方を知っている(自己管理が出来る)」連中が多かった。ある意味良かったのかもしれません。
また、自分にとってはたびたびあった入院生活でいろんな年齢層の人とお付き合いできたのが非常に自分の財産となって現在活きています。
あのまま学校だけで競争社会にいたならエリート面した嫌味な人間になっていたかも知れません。
そういった意味では学校や塾で教えてくれない心の勉強というものがいかに大事かというのを再び思い知らしてくれたのがこの事件でした。
子供の頃に勉強漬けにして医者や官僚を目指させるのも良いでしょうが、
小さい頃は友達と思いっきり遊んだり、スポーツをしたりして、
人としての心の勉強を行うのが先ではないかと思います。
将来、生まれてくるであろう私の子供は「人の心をもたない鼻持ちならないエリート」ではなく「みんなに好かれる優しい心をもった普通の子」に育てたいなあと思います。
・・・・みんなに好かれる優しい心を持ったエリートならもっといいけどね(笑)
そこでは成績が今ひとつで、中間テストの結果が出るのを恐れて
こういった凶行に走ったという風に言われています。
この某名門校、よく知っておりますが
小学校の勉強だけでは入れるような学校ではありません。
この子は間違いなく小学生から毎日塾に通っていたと思われます。
丁度、我々の世代が小学生の頃は受験ブームでして、関西ではH学園などが
学校を休ませてまで塾に来させて問題になったこともありました。
実際に自分も小学校3年生から当時名門といわれた塾に入り、
小学校が終わるとすぐに塾へ。
そして9時過ぎまで塾で勉強して帰宅。だいたい週3回は塾。
夏休みなどは学校がないのでほぼ毎日でした。
(朝、塾に行って夜はテスト勉強と宿題)
残りの日も宿題はもちろんテストがあるので、
学校から帰ればそれをこなすので精一杯。
唯一の楽しみは休憩時に阪神戦をサンテレビでちょろっと見る程度。
勿論友人と遊ぶなんて論外でした。
(自分の場合はマンガは時間を決めてならOKでしたが)
この頃はまだ小学生だし、
「目標に向かって自主的に勉強する」なんてまずありえません。「親が強制的にやらせる」わけです。
今になって思えば「あのとき勉強していて良かったな」と思うこともあり、
親にも感謝はしてますが、当時の小学生の子供にはそんなのわかるわけがない。
本人は友達と遊びたいんだけど、親が「将来のため」といって塾に通わせる。
勉強しないと当然怒る。要は本人の意思ではなく、親が怖いから勉強するのです。
今回の事件の彼も小学校のときは学年で成績トップ。
別に小学校には勉強に熱心じゃない子供もいるのでそれだけ勉強すれば当然です。
しかし、中学受験をして名門といわれる進学校に入ると様子が変わってきます。
なぜならそういう学校には「小学校時代、天才とか神童とか言われていたヤツばっかりが集まるからです」
自分も経験しましたが、元優等生が感じる劣等感っていうのは
かなり精神的に参ります。
小学校時代は天才といわれてもてはやされた人間が
いきなり奈落の底に突き落とされるわけですから。
今回の事件の彼もそうだったんでしょう。
成績がのびない。そうすると親に叱られる。
叱られたくないから必死で勉強するけど他の子も同じなので
やはり順位がついてしまう。
そうすると順位の悪い子は親に怒られる。
特に私の通っていた学校の場合、中学→高校へ行くときに
中学3年生の成績の平均がある基準に達していないと高校へ進学できませんでした。毎年10人ぐらいの生徒が辞めて、別の高校を受験していました。
当時一つ間違えば当落線上であった自分は親共々必死に勉強した結果、
進学はできましたがストレスのせいか、持病が悪化して入院、
一時期ICUにも入る状態になって結局1年休学してしまいました。
今回の彼もそういうストレスを日々感じながら勉強し、
しかし結果はうまくいかない。
そして追い詰められて爆発したというところでしょう。
彼がやったことは当然、やってはいけないことだし認めはしないが、
彼が追い詰められた心情は自分も経験した部分なのでなんとなく理解できます。
ちなみにうちの高校の卒業生は大学で留年するやつがやたら多いのです。
なぜかというと名門大学合格がゴールになってしまっているのです。
原因としては中学高校時代に勉強ばかりして「遊び」を知らないのが1つ、
もう1つは勉強ばかりで社会勉強をする機会がないので自己管理ができない。
暴走して行くところまで行ってしまう。
私はセンター試験を失敗しまして、高校の友人たちと違う大学に入った。
しかし、この大学では公立高校からクラブ活動や遊びなどもしながら、真面目に勉強してきて入った学生が多かったため、「遊び方を知っている(自己管理が出来る)」連中が多かった。ある意味良かったのかもしれません。
また、自分にとってはたびたびあった入院生活でいろんな年齢層の人とお付き合いできたのが非常に自分の財産となって現在活きています。
あのまま学校だけで競争社会にいたならエリート面した嫌味な人間になっていたかも知れません。
そういった意味では学校や塾で教えてくれない心の勉強というものがいかに大事かというのを再び思い知らしてくれたのがこの事件でした。
子供の頃に勉強漬けにして医者や官僚を目指させるのも良いでしょうが、
小さい頃は友達と思いっきり遊んだり、スポーツをしたりして、
人としての心の勉強を行うのが先ではないかと思います。
将来、生まれてくるであろう私の子供は「人の心をもたない鼻持ちならないエリート」ではなく「みんなに好かれる優しい心をもった普通の子」に育てたいなあと思います。
・・・・みんなに好かれる優しい心を持ったエリートならもっといいけどね(笑)